写真ー2ウナギは、なんと(!)

縄文遺跡からの出土例もあるくらい日本人には馴染み深い食べ物で、奈良時代の万葉集にもその名が登場しますが、当時の食べ方は定かではないと言われているそうです。
その頃からすでに、「夏負けに対抗する食べ物」として定着していたようで、大友家持(おおとものやかもち)の歌にも、
「石麻呂(いはまろ)に われ物申す 夏やせに よしという物ぞ 鰻(むなぎ)とり食(め)せ」
とあり、当時は「(う)なぎ」でなく「(む)なぎ」と呼ばれていたようです。
また一節には、当時は「すし」として食べられていたのではないかとあります。(゜-゜)

うなぎウナギは産卵のために海に帰り、成魚になると川の中流から下流、河口や湖や内湾に生息します。
夜行性で、えらの他に皮膚呼吸もできるので、体と周辺が濡れていれば陸上でも生きられるのだとか。
雨の日には生息域を抜けて、他の離れた水場へ移動したり、濡れていれば切り立った絶壁でも体をくねらせて這い登るため、「うなぎのぼり」という言葉の語源にもなっているそう。

・・・こんなに生命力が強いハズなのに、現在では絶滅危惧種に。(^_^;)

なんでも、1973年に北海道大学で人工孵化に成功したものの、何しろ深海(!)で誕生するために、深海の環境を作るのが大変なのか(?)
そのまず、孵化させるだけで莫大なお金が掛り、なおかつ孵化した後の稚魚を育成するのにまた、莫大な費用が掛るとか。
うなぎ2ついでに孵化したウナギさんはオスばかりで、何故かメスがいません。
・・・これが天然だと、割合としてはメスが多くて、身体もメスの方は体が大きく、オスは小振りなようです。
・・・孵化は出来ても、オスばかりでは次世代が続かない処が、むずかしい。(^_^;)
さて江戸時代の頃はウナギの生態は一体、どうだったのでしょうか。

徳川家康が江戸城に入ったのが、天正18(1590)年。

江戸はまだ東京湾に面した寒村で、入江や湿地帯が多くて武蔵野台地の東端にありました。
当時はまだ何もなくても、耕せば「武蔵野台地は広大な農地」に。
江戸前の内海は、巨大な魚介類の住まう場所です。
写真ー3江戸で暮らす人々は当時、どのように暮らしていたのでしょうか。

初期の江戸は、風が吹くと土埃が舞い上がって枯れ草が転がっていくという、まるで西部劇のガンマンが出てきそうなお土地柄でした。

大道寺友山の「落穂集」には、武家・町家を問わず、下々の食べ物として犬より上等のものはなく、冬ともなれば見つけ次第に打ち殺して食べてしまうとあり、・・・いまの動物愛護、愛犬家には飛び蹴りを食らわせられそうな環境ですよね。(^_^;)

元禄(1688〜1704)の頃までは、四谷には漁師の市が立って獣肉が売られていたといいます。
ところが、こんな場所にまずは、参勤交代で諸国の大名が乗りこんで来て、・・・載り込んで来るからには、その皆々様の住まう場所が必要になります。

・・・ことほど、かような訳で、その大名屋敷から城から町屋からの、とにかく巨大な規模の建築ラッシュが始りました。
建設に携わる職人や人足が全国から集い、元禄の頃には小聚落だったハズの江戸が、武家50万に町人が50万の計、100万の巨大都市になりました。

うなぎ3江戸に住む町人たちは職人や小商人が多く、身体が元手ということもあって、貧しくとも食べ物には銭を惜しまなかったとあります。

こういった人たちが大勢生活をするようになれば、家庭ゴミももちろん、多く出てきますよね。
江戸究極のリサイクル文化と文献にありますが、こういった生活排水は、隅田川や割下水の運河や堀川に流します。(・・・というか、捨てます☆)
日々食べた飯粒や味噌汁、煮物などの「流し汁」を、こういった掘や川に捨てていきます。
これが川から海に流れ、ここから栄養をもらって、川ではウナギを育て、海では小魚類を育てていく事になったそうです。

「江戸前」といえば、こういった食材を使った鮨や天ぷら、鰻に丼物など数多く名前が上がるようですが、ホントの江戸っ子自慢の江戸前料理は「鰻」でした。

浅草川や深川辺りでとれた鰻は、特別に脂がのっていて上味だったとあります。
・・・特に深川の鰻は、ちょっと上流の方に米蔵が立ち並ぶ「蔵前」があり、そこから零れる米を戴くことで、その身にコクを加えたともいいます。
鰻・うなぎそして実は、ホントの鰻の旬秋から冬にかけてなんだそうですが、「土用の丑の日」といえば鰻なので、今回は特別に「今月の旬」に選んでみました。
ウナギの旬は、冬。
冬眠に備えて、養分をその身に蓄えるからだそうですが、古(いにしえ)の奈良時代から日本人に元気を与える食材です。
いつまでも、そうあって欲しいと願いますが、どうでしょうか。

そして・・・。
「ねんきら」では、「1人暮らしや2人暮らしの方が、ヘルシーライフを送れるレシピ」が売りなのに、今回は鰻なだけに(モノによっては、そうではないレシピもありますが)ハイカロリー・・・。 (^_^;)
次回からはまた、ヘルシーライフに戻りますので、よろしくお願いします。

鰻の栄養と効能

おもな栄養成分

ビタミンA、B1、B2、B6、B12、D、ビタミンE、DHA、EPA、ミネラル(鉄、亜鉛、カルシウム)など

おもな効能

夏バテ解消 体力回復、風邪予防、胃腸病予防、視力低下抑制 皮膚障害緩和 味覚障害予防、脳卒中予防 骨粗鬆症予防 口内炎予防、口角炎予防 ストレス抑制 血圧予防など